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感染症対策

インフル・ノロ・コロナの予防と発生時対応

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よくあるご質問

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01 従業員がインフルエンザに罹りました。会社として何をすべきですか?
— ANSWER —
まず本人には自宅療養を指示し、発症日翌日から5日かつ解熱後2日(学校保健安全法準拠)を目安に出社を控えていただきます。

会社としての対応は3点です。

①発症者の感染期間中(発症2日前から)に濃厚接触した可能性のある社員のリストアップ
②職場の共用部分(ドアノブ、トイレ、給湯室)の消毒
③他の社員への注意喚起と健康観察の徹底(毎朝の検温報告など)

書面で「感染症発生時対応記録」を残しておくと、後日労基署や保健所への説明がスムーズです。
02 飲食店です。ノロウイルス対策で、まず何から始めるべきでしょうか?
— ANSWER —
飲食店のノロ対策は、最初に「**従業員の健康チェック体制**」を確立することが最優先です。

具体的には次の4つから始めてください。

①出勤時の健康確認シート(下痢・嘔吐・発熱の有無)の記録
②調理従事者の家族の体調も把握する仕組み
③発症者は症状消失後1週間は調理業務から外す内規
④次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)による調理場・トイレの定期消毒

アルコール消毒はノロには効果が薄いため、必ず次亜塩素酸ナトリウムを準備してください。
03 社内で感染者が出た時の、保健所への連絡の流れを教えてください。
— ANSWER —
保健所への連絡が必要なのは、主に以下のケースです。

①同一施設で**同一症状を呈する患者が複数発生**したとき(集団感染の疑い)
②結核、麻しん、新型インフルエンザ等の**感染症法上の届出対象**疾患の場合
③食中毒の疑いがあるとき

連絡先は事業所所在地の管轄保健所です。連絡時には「発生日時」「人数」「症状」「業務との関連性」を簡潔に伝えます。

通常のインフル単発などは保健所連絡は不要ですが、社内記録は必ず残してください。
04 中小企業ですが、専門家がいません。感染対策マニュアルは作れますか?
— ANSWER —
ご安心ください。50人未満の企業でも、**A4で2〜3枚程度のシンプルなマニュアル**から始めて構いません。

最低限盛り込むべきは以下の5項目です。

①基本予防策(手洗い・うがい・換気・マスク)
②出社停止基準(37.5度以上、消化器症状あり等)
③感染者発生時の連絡体制
④消毒手順(場所別)
⑤BCP(業務継続計画)の基本

ICPAでは業種別のマニュアル雛形を提供しています。詳しくはICPA本部にお問い合わせください。
05 インフルエンザの予防接種、会社で費用負担すべきですか?
— ANSWER —
法的義務はありませんが、**多くの中小企業で導入が進んでいる**福利厚生です。

メリットは3つあります。
①欠勤による業務停滞の予防
②集団感染の予防
③従業員満足度・健康経営優良法人認定への加点

費用は1人3,000〜4,000円程度。30人の会社なら年間10万円前後の投資で、インフル流行期の欠勤リスクを大幅に減らせます。

費用の全額または一部(半額補助等)を会社負担とし、就業規則の福利厚生に明記する形が一般的です。
06 集団感染が出てしまった場合、営業を続けていいですか?
— ANSWER —
業種により判断が異なります。**飲食・医療・介護・保育では原則営業を縮小**し、保健所判断を仰ぐべきです。

判断基準の目安:
①同一症状が3名以上 → 保健所相談
②調理従事者・利用者対応者が発症 → 業務停止検討
③クラスター認定の可能性 → 営業自粛

営業継続するにせよ、以下は必須です。
・感染拡大防止策の強化と記録
・利用客・取引先への状況説明
・行政指導があれば即従う体制

「営業優先で対応が遅れた」と判断されると、2025年判例同様の安全配慮義務違反リスクがあります。
07 マスク着用、もう義務化していないと聞きました。社内ではどうすべき?
— ANSWER —
現在マスク着用は個人判断となっていますが、**事業者には推奨できる場面**があります。

推奨すべき場面:
①従業員が体調不良時に出社する場合
②高齢者・基礎疾患を持つ顧客と接する業務
③医療・介護・保育の現場
④調理従事者の口元飛沫対策

社内ルールとして「**着用を強制せず、推奨はする**」というスタンスが現実的です。ハラスメントに当たらないよう、「**着用しない人を非難しない**」を明文化しておくと安心です。
08 在宅勤務とのバランス、感染症対策の観点でどう考えればいい?
— ANSWER —
感染症対策として在宅勤務は有効ですが、**「全か無か」ではなく状況対応型**が現実的です。

推奨される段階運用:
①平常時:通常出社
②社内感染者1名発生:濃厚接触者のみ在宅
③複数発生・地域流行期:希望者在宅可
④集団感染:原則全員在宅

中小企業では全社員在宅は難しいケースが多いです。「**事務職は在宅可、現場職は時差出勤と消毒徹底**」など、職種別に柔軟運用する企業が増えています。
09 従業員の家族が感染した場合、本人は出社させていいですか?
— ANSWER —
結論:**業種と感染症の種類により判断**します。

基本ルール:
①インフル:家族発症時は5日間の健康観察、症状なければ出社可
②ノロ:症状出るまで観察、調理従事者は1週間業務外し
③コロナ:症状なければ出社可(現行制度)
④結核:濃厚接触者は2週間程度の健康観察

ただし**業種で厳格度が変わります**。飲食・医療・介護では「家族の症状回復まで自宅待機」を内規にしている企業も多いです。

本人の不利益にならないよう、**待機中の給与扱い(特別休暇等)**を就業規則で明確化してください。
10 感染症対策にかかる費用は経費にできますか?
— ANSWER —
はい、業務遂行に必要な感染対策費用は**全額経費計上が可能**です。

経費にできる主な項目:
①マスク、消毒液、手袋、フェイスシールド
②空気清浄機、加湿器、CO2モニター
③予防接種費用(福利厚生費)
④仕切り板、サーマルカメラ
⑤外部委託の消毒費用
⑥感染症コンサル料金(ICPAサービス等)

10万円未満は消耗品費、10万円以上の機器は固定資産計上または少額減価償却資産特例の活用が可能です。

税務処理の詳細は顧問税理士にご確認ください。
11 BCP(事業継続計画)と感染症対策はどう関連しますか?
— ANSWER —
感染症は**BCPで想定すべき主要リスクの1つ**です。震災・水害と並ぶ「事業中断要因」として位置づけてください。

感染症BCPの基本フレーム:
①平常時の予防体制(出社時健康確認、消毒等)
②発生時の初動(連絡体制、対応責任者)
③拡大時の業務縮小判断(縮小事業/継続事業の選別)
④回復期の段階的復旧

2020年以降、**取引先や金融機関からBCP整備を求められる**ケースが増えています。中小企業庁の「事業継続力強化計画」認定(マル経融資の優遇あり)と組み合わせると効果的です。
12 安全配慮義務違反、具体的にどんな対策が必要ですか?
— ANSWER —
労働契約法第5条の安全配慮義務、**「やった証拠」が残せていることが何より重要**です。

最低限必要な書面・記録:
①感染症対策方針(経営者署名)
②衛生委員会または安全衛生会議の議事録
③従業員への教育記録(実施日・参加者)
④マスク・消毒液等の備蓄記録
⑤体調不良者の対応記録
⑥保健所連携の記録

2025年3月の判例では「対策をしていなかった」ことが賠償命令の理由でした。**「ちゃんとやっている証拠」を月1回程度更新する仕組み**を作っておくことが最大の防御です。
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